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調査の意義

先日の研究会である方に対してはなった私の発言について、後日談を聞くとどうも誤解されている感じがするのでこれを書きます。
某さんが簡略化した私の発言の概要は「その調査は意義がないから行うべきでない」ということだそうです。
私は研究倫理についてはけっこうプラグマティックなタイプで(おせっかいという意味ではないです)、自分に関してはうるさくても人にうるさく言うことはあんまりないのですが、今回はケースがケースだけに、遠慮なくスバッと言ってしまいました。

私がやったことは、ある人が~という調査をしようと思っていると発表されたときに、それにはどんな学問的意義があるのか、と問うたところ、明快な回答が得られなかったので、私には意義がわからないと発言したところ、ちゃんとした反論も得られなかったことから、ならばやらないほうがいい、と言いました。
研究の意義については判断が難しい問題であり、普遍的で明確な基準を与えることは私にはできません。しかしこれは、ある人が「~という意義がある」と言ったときにそれが正しいかどうかの判断が難しい(人によって意見が割れるかもしれない)ということです。今回の件はそうではなく、その人が自分なりの意義の表明、すなわち調査を実施することの正当化をできない場合、そんなものは行うべきでない、というのが私の発言内容です。つまり、私は表明された意義についてそんなものは認めないから調査をするなと言ったのではなく、自分で意義を説明できないなら調査をするな、と言ったのです。

ちなみに、その方は私が意義を問うた際に何か発言をされましたが、それは「調査で扱う題材が深刻な社会的問題だ」という事実説明の繰り返しであり、認知心理学上の学問的意義の説明になっていませんでした。それを指摘した際の反論はありませんでした。

異論お待ちしております。

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