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fMRI

fMRI研究はあてもなく血流量を測定している。
血が多く流れていれば神経細胞が活発に活動している、ということなようだ。
流行である。

神経細胞を含めた脳組織がどのような構造であってどういうメカニズムで人を動かす機能を実現しているか、なんてことはちっとも考えず、とりあえず血流量を測る。

たとえば、脳を自動車だとしよう。異国の人から自動車をもらった。われわれは自動車の動くしくみはわからない。ただそいつが物を乗せて動くんだということは現象として観察されているので疑いはない。使ってみるととても便利だ。さてこいつはどういう仕組みで動いているのか、そういう疑問を持つだろう。調べたい。メカニズムはまったくわからないので、とりあえずどこから手をつけようか。われわれは幸運なことに、サーモグラフィという機械を持っている。内部の各部分の温度地図を作れる道具だ。自動車をこの機械にかけてみよう。そうすると自動車が動くときの温度地図が作れるだろう。それをヒントに自動車の動く仕組みを・・・。

こんなことをやっているのである。バカみたい、と思ったあなた、けっこうセンスがいいかもしれない。

われわれが最終的にやらなければならないのは、どの部品がどう組み合わさっていて、どういう因果的原理でそれが連動するのか、そしてどのようにしてこの機能が実現されるのか、ということを記述することである。もちろん、そこから、ここをこう変更すれば動作はこう変わる、などという予測も可能になる。
サーモグラフィを使って温度地図を作ることは、手がかりがない状態でやることとしてはまったく意味がないとは言わないが、それはその先にどの部品がどう連動しているというモデルを作るためのヒントとしてのみ役に立つのであって、そのモデル作りをしなければまったく何のために温度地図を作るのか理解できなくなる。
自動車のモデルを作るのに近づく方法は他にもあるだろう。例えば、分解してどういう部品があるのか見てみればよい。その部品がどう動くのかを調べればよい。そうすれば全体の動作が見えてくるだろう。これが解剖学や生理学がやろうとしていることだ。そして、fMRIはその手法一つに過ぎない。なのに、心理学者はなぜかfMRIだけが大好きなようだ。

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