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ググる

私がはじめて自分だけでネットに触れたのは1998年。そのころはまだGoogleは存在してなくて、検索にはYahooとかinfoseekとかgooとかその他いろいろを使っていた。全部の結果を出してくれるフォームみたいなのも作った気がする。

そうしてしばらくしてGoogleが世に出た。99年だったかな。英語しかなかった。それまではYahooが(私の経験としては)一番よい情報を得られていたのだが、Googleを使ってこれは!と思った。当たりすぎる。しかし、重箱の隅をつつくような情報を欲している私としてはそのほうがうれしかった。インターフェイスがとってもシンプルで(今よりももっと!!)、その点にも好意的だった。個人のサイトもすでに山ほどできていた時代で、職業柄もあり、探しているレアな情報はGoogleにしか載ってこないことが多かった。後に日本語版がスタートしてからはもっぱらGoogleがメインエンジンになった。(ご存知の通り、その後Yahooもこれを採用することになるのだが。)

私がはじめて「ぐぐる」という造語を使ったのは確かネット上ではなくverbalな場だったと思う。だから、とくにそこで発音されている音がカタカナなのかひらがななのかということは考えていなかった。それは後にネット上のコミュニケーションで使うときにはじめて考えることになった問題。最初にこの言葉を考えたときは、単にマイブームのGoogleエンジンで検索する、ということを指していた。最初に使ったときは、「は?」と言われた。そりゃそうだろう、今私が作った言葉なんだから。もちろん、話し相手はGoogleのことを知っていたから、説明すれば意味はすぐに通じた。まあ、この現代若者日本語風の略語は相手には落ち着かない印象を与えたと思うが。

その後、Googleの知名度は一般市民ネットユーザ全域にまで広まることになり(要するに売れた)、Googleは単に一学者が好んで使う投網ではなくなった。個人がネットに流す文章の量もますます膨大になって、私はこの、でっかくなっちゃった「ぐぐる」にさらに皮肉をこめるようになった。
あまりにたくさんヒットさせて情報量過多、という情報工学/人工知能研究が実用的に人間頼りから抜け出せない現状に対する皮肉と、それによってそこであらわになってしまう現代ネットコミュニティ参加者のおバカさという社会科学的な皮肉を両手に掲げた上で、そういう検索エンジンをつかって検索結果を得ることを、代表的エンジンの名を借りて「ググる」と呼ぶようになった。第2の意味として。要するに、派生の「ググる」は「おバカ丸出しエンジンで検索すること」というアイロニー。

同じようなことを同時期に考えたやつはいるだろうから、厳密に私が最初かどうかはわからないが、少なくとも最初に「ググる」という言葉を使い始めた人間の一人は私である。もしかすると本当に起源かもしれないが、今となっては知りようもない。

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