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帰無仮説と帰納

先日の会で、帰無仮説を積極的に主張してはいけない理由をみんなどのように理解しているのかと尋ねてみた。

「さあ、そう言われたので」

この答えはもはや私にとって衝撃でも何でもない。こんなのは心理学業界ではザラである。
多少驚いたのは、授業で先生が言ったという次の説明である。

白いカラスの話みたく、差がないことは証明できないので、いくらデータをとっても帰無仮説は主張できない」

こんな説明を教える大学院が日本にはあるらしい(しかも有名国立)。
日本の大学院教育は、科学的にやろうとしている基礎心理分野ですら、裾野だけではなく全体的にひどいという一例。
(ご存じのようにそれが私が草の根の研究会に精を出している理由)

以前の記事の通り、帰無仮説が主張できない理由に帰納の問題は関係ありません。

というか、検定論など推測統計に手を染めた時点ですでに確率論的に推測をするという土俵に立っているのに、どうして帰納の問題の出る幕があろうか。
そもそも推測統計の何たるかが(教官に)理解されていないのか、あるいは自分たちがテストしようとしている経験的命題の意味が自分でわかっていないのか。

どれにせよ、事の影響(それが含意する他の面でのヤバ沢さん)が大きすぎ。

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